
(1) 大きな時代の節目(3/3)20世紀のはじめ、百年後には、大国中国がいよいよ本格的な工業化による高度経済成長を開始するだろうと、誰が予想したであろうか。しかし、21世紀に入って10年を経た今、私たちはこの工業化による経済発展が大きな流れとなり、やがて次の百年後には、地球上を覆い尽くす日が来るのではないかと想像することができる。少なくとも、21世紀の遠くない将来において、世界の過半の国が工業化を達成する日を迎えることは間違いない。 |
そして、経済発展の流れが極限に近付くにつれて、私たちは避けることのできない地球規模の問題に直面することになる。まずひとつは地球環境の問題である。それは、この流れがエネルギーの大量消費と表裏の関係にあることに起因している。一方、経済の拡大は、機械やコンピュータなどの技術革新による生産性の飛躍的向上を中心にして進む。その中で、生産過程において自然の制約を強く受ける、そのため生産性の向上が制約される第一次産業はどうしても劣後する。これまでの欧米、日本、さらに日本に続く諸国の経験は、いずれも第二次、第三次産業の拡大と第一次産業の収縮を示している。このことから導かれるもうひとつの問題は、地球規模の食糧難である。 食料であるでんぷんをエタノールとして、脂肪をディーゼルオイルとして利用する技術が進み、エネルギーと食糧の市場の一部が一体化することによって、地球環境問題と食糧難という二つの問題は一層深刻さを増していくだろう。 |
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